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鼻ボトックスの効果とは?修正できる小鼻や鼻筋の悩みの種類とデメリットについて解説

ボトックスを利用して鼻の形の様々な悩みに対応することが可能です。たとえば団子鼻の形を修正したり、下向きになっている鼻の長さを短くしたりなどです。

鼻の形を決めるものは、軟骨の形や脂肪の量である場合もあります。とくにアジア系の人は鼻の軟骨が小さく、鼻の穴が広がりやすい遺伝的風土的傾向を持っており、鼻筋や鼻翼に悩みを持つことが少なくありません。

軟骨以外の要因として、鼻周辺や上唇の筋肉が関わっている場合もあり、そうした鼻の形の修正には、ボトックスが有効な治療法となります。

では、鼻ボトックスで得られる具体的な効果とはなんなのでしょうか。この記事では、鼻周辺の様々な症状の改善のために行うボトックスの治療と、そのデメリットについて解説しています。

鼻に対するボトックス注射の効果

ボトックス 鼻

ボトックスは小鼻周辺の治療に用いられることが多い特徴があります。鼻の横張や鼻の穴が広がる悩みは、小鼻部分の筋肉が関わっているからです。

あるいは、鼻の頭の形を修正する治療法としても利用されています。

そこで、ボトックスを使った小鼻や鼻の頭の形修正の症例について解説します。どんな形の鼻にどのようにアプローチすることが可能なのか見ていきましょう。

団子鼻やあぐら鼻の改善

鼻の横の出っ張りの部分のことを鼻翼と言います。ボトックスを注射することでこの部分を収縮させ、鼻を小さく見せる効果が期待できます。

鼻翼が広がり、鼻の頭を中心に横に大きく低く見えてしまう状態を団子鼻、あぐら鼻、獅子鼻などと呼びます。

団子鼻は特徴的なシルエットのため印象に残りやすく、改善したいと思っている方は特に女性に多くなっています。

団子鼻、獅子鼻の原因は、大尾翼軟骨という鼻の穴を支える骨が横に発達しすぎていることと鼻に皮下脂肪が溜まっていることなどがあります。

ボトックスで治療可能な症例は、鼻筋という鼻すじから小鼻にかけて存在する筋肉が原因のものに限ります。

あるいは、鼻孔開大筋という鼻の穴を広げたり閉じたりするための筋肉に作用させて鼻翼を縮小させる方法もあります。

ボトックスで鼻筋や鼻孔開大筋を収縮させると、徐々に横張が収まって小さな鼻に修正されます

笑ったときに小鼻が広がらなくなる

上唇鼻翼挙筋といって、鼻の横から上唇に伸びている筋肉が発達しすぎると、笑ったときに小鼻が広がって鼻の穴が大きく見えることがあります。

この筋肉は、唇を上に持ち上げる役割を持っており、笑ったときに口角が上を向くとその影響で鼻の穴が潰れて横に広がって見える原因になります。

ボトックスを注射することで、上唇鼻翼挙筋の動きを小さくし、上唇の筋肉に鼻が引っ張られないようにすることが小鼻の広がりを改善する仕組みです

下向きの鼻尖を上向きに修正する

鼻の頭のことを鼻尖といいますが、下向きになっている鼻尖を上向きに修正することもボトックス注射で対応可能な場合があります。

鼻先が下に垂れている状態を「魔女鼻」と呼ぶことがあります。見た目の印象がなんとなく意地悪そう、性格が悪そうになってしまい、気にしている女性が多い症例です。

鼻尖が下を向いてしまう原因は、大鼻翼軟骨という鼻の頭部分の軟骨が発達しすぎている場合もあります。

こうした症状の場合は、切開手術で軟骨を削る治療が用いられます。

そうではなく、鼻中隔下制筋という鼻の下の筋肉の力が強すぎるために鼻が下に引っ張られている状態の魔女鼻には、ボトックで対処可能です

鼻先を高くする

下向きの鼻を治療する過程で、鼻先を高くできる場合もあります。鼻中隔下制筋が鼻柱と呼ばれる鼻の穴の間の隔壁部分を引っ張ることで、鼻全体に高さが出ていない状態に対する治療です

鼻中隔下制筋が弛緩すると、鼻柱を抑えている力が小さくなるため、鼻尖の位置を高くできる可能性があります。

特にアジア系の女性はヨーロッパ系の女性に比べて鼻尖が低い傾向にあります。適度な高さを出したいと思っている方には有効な治療法です。

ボトックスに関しては以下の記事でも解説しています。参考にしてください。

ボトックス注射で目ぱっちりを叶える4つの方法と施術の流れを紹介

マイクロボトックスリフトにデメリットはある?よくあるQ&Aも紹介

ボトックスの効果とは?持続期間や長持ちさせる方法も紹介

ボトックスでできるバニーラインの修正

ボトックス 鼻

鼻筋(鼻背)から鼻根(眉間と鼻の間)に縦じわがついてしまう状態をバニーラインといいます。

名前の由来は、アメリカで有名なうさぎのキャラクターに似ていることからきています。

原因となる筋肉は、眉間と鼻の根本をギュッと縮めるための筋肉「鼻根筋」です。鼻根筋は精神的なストレスや肉体疲労状態にあるとき収縮しやすい性質を持ちます。

反対に、鼻根にシワが寄ってしまうと疲れていたりイライラしている印象を与えてしまいます。これがバニーラインがあることの大きな弊害です。

バニーラインの治療には、鼻根筋から両目の間にかけてボトックスを注入し、筋肉の緊張を緩和させることが重要です

鼻根筋が緊張しなくなれば、ストレスを感じてもシワがよりにくくなるため少しずつシワを目立たなくさせることが可能です。

仕事の関係で日常的に人と会わなくてはいけない場合、表情が与える印象は重要です。

バニーラインを解消することで初めて会う人に「怖い」「何を怒っているのか」という疑いを与えずに済むかもしれません。

ボトックスで小鼻の黒ずみを解消

ボトックス 鼻

ボトックスには、鼻の毛穴の詰まりを解消して黒い角栓ができるのを防ぐ効果も期待できます。

ボトックス注射は、脇の多汗症に対して用いられることもあるのですが、それは筋肉の緊張を司る神経伝達物質アセチルコリンが、汗腺の働きにも関わっているからです。

交感神経から汗腺付近の筋肉に対してアセチルコリンが伝達すると、エクリン汗腺から汗が分泌されます。

交感神経は精神的に興奮をしたときや緊張を感じるときに活発になる神経です。大切な会議やミスのできない現場などで手のひらや脇に汗をかいてしまう経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。

交感神経から伝わるアセチルコリンを抑えることで、余分な汗が出なくなります。この仕組みは鼻の毛穴に対しても同様です。

毛穴に詰まりの原因は以下の通りです。

1.表情筋の衰えによって皮膚組織を支える力が弱まり、毛穴が広がる

2.広がった毛穴に過剰な汗や皮脂、表皮の老廃物が貯まる

3.毛穴が詰まり、中に溜まった皮脂などが酸化して黒く見える

鼻の頭なども緊張が原因で汗をかきやすい部位です。ボトックスによって過剰な汗を緩和することができれば、毛穴の詰まりを抑制し、角栓予防につなげることができます。

鼻周辺へのボトックスのデメリットについて

ボトックス 鼻

広がった鼻翼の縮小や下向きの鼻の形の修正には、余分な皮膚や皮下脂肪を切開して取り除き縫合するという方法もあります。

しかし、顔にメスを入れるということは、万が一顔に傷跡が残ったらという不安を女性に与えるものです。

そのため、切開手術よりもあえてボトックスを選択したいという患者さんもいます。

しかし、鼻ボトックスは手軽に行えてダウンタイムが短い一方、考慮しておくべきデメリットが存在します。

鼻ボトックスで鼻翼や鼻尖の治療を考えている方のために、起こりうるデメリットについて解説します。

鼻ボトックスは即効性がない

鼻に限らず、ボトックスは注射した箇所には翌日すぐ変化が現れるといったような即効性はありません。

鼻翼の収縮を目的とするなら、早くても2〜3日、一般的には1週間程度経った頃に鼻が小さくなったという実感が得られます

ボトックスは筋肉そのものを小さくする治療ではないからです。筋肉を緊張させている要因であるアセチルコリンを阻害しても、すでに発達している筋肉はそのままです。

即効性を期待する方は、鼻の形を作っている要因にもよりますが、切開手術を選択する方がよい場合もあります。

しかし、使われなくなった筋肉は徐々に小さくなっていくため、時間がかかるもののボトックスで鼻を小さくしたり毛穴の黒ずみを改善したりする効果を得ることができます。

小鼻修正は永久的な効果がない

ボトックス治療の大きな特徴として、いずれ効果が薄れてしまうというものがあります。

ボトックスの主成分はタンパク質由来です。そのため、人の体内に入ると徐々に分解吸収されて効果が無くなって行ってしまいます。

注入したボトックス製剤の効果が無くなってしまうまでの期間には個人差がありますが、概ね3ヶ月〜6ヶ月が目安になっています

したがって、鼻の形を維持するためには再治療が必要です。治療の頻度は半年に一度程度が理想ですが、ボトックス注射を継続していると筋肉が緊張している時間を減らすことにつながります。

そのため、注射の効果が現れやすくなり、一回に必要な薬剤の量を減らしたり治療と治療の間の期間を長くしていくことが可能です。

ただし、稀にボトックスに対する抗体が体内でできていまい、効果が出づらくなってしまう患者さんもいます。

どの程度の頻度で治療を続けるのかは、受診するクリニックのスタッフにしっかり相談するようにしましょう。

まとめ

鼻の形や毛穴の黒ずみを改善するためのボトックス治療法について解説しました。鼻は顔の中心にあるため、表情や顔全体の印象の要になりやすい性質があります。

そのため、鼻が横に広がる、下向きになっているといった状態に悩み、形の修正を希望する患者さんは少なくありません。

しかし、ボトックスは一回の治療で効果が永久的に持続するわけではなく、定期的な再治療が必要です。

今泉スキンクリニックでは、患者さんの顔立ちや肌の状態に合わせてもっとも理想的なデザインになるようにカウンセリングと治療法の提案を行っています

患者さんの時間的な要望に合わせて可能な治療法の組み合わせを提案できます。鼻の整形に興味のある方はぜひお気軽にご相談ください。