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ヒアルロン酸注射で腫れる原因とは?治療部位と硬さによって異なる持続期間について

ヒアルロン酸注射を打った後、ごくたまに腫れることもあって不安や悩みを抱える患者さんもいます。

ヒアルロン酸によって副反応が起こる例はごくわずかです。とはいえ、医薬品に全く副作用がないというものはありません。

患者さん一人ひとりの体質や体調によって微妙な反応の違いがあるからです。

では、ヒアルロン酸注射の後で患部が腫れてしまう原因はなんなのでしょうか。この記事ではヒアルロン酸を注入した後の腫れの症状を部位別に解説しています。

ヒアルロン酸注射で腫れる原因

ヒアルロン酸 腫れ

ヒアルロン酸注射をした場所が腫れてしまうことはよくあります。注射を使って針を刺す治療法のため、傷ついた箇所が回復しようとして腫れてしまう場合もあるからです。

その他の注意すべき腫れの原因は主にアレルギー反応、むくみ、製剤の入れすぎです。それぞれ詳しく解説します。

ヒアルロン酸に対するアレルギー反応

ヒアルロン酸でアレルギーを起こした場合の症状には、かゆみ、蕁麻疹、呼吸困難などがありますが、患部が腫れて痛みや熱感を伴う場合もあります

ヒアルロン酸自体は人の体内で生成されるもので、肌組織との親和性が高いものです。しかし、なんらかの理由で免疫細胞に攻撃されることもあり、患部が炎症をおこしてしまいます。

重篤なアレルギーの場合には、ヒアルロン酸分解注射で効果を消すか、ステロイド剤の投与を受ける必要があります。

腫れの症状が出てから1週間以上改善しない場合は、治療を受けたクリニックか皮膚科に相談してください。

患部のむくみによって腫れる

ヒアルロン酸注射によってむくみが出て腫れる原因は、製剤が周辺の水分を吸収してふくらんでしまうからです

糖質の一種である「ムコ多糖」から構成されるヒアルロン酸は、非常に保湿力が高い性質を持っています。

そのために肌のハリや弾力を維持することができるのですが、注射をした直後に一時的に効果が強く出すぎて腫れてしまうこともあります。

患部のむくみは数日から2〜3週間で改善するケースがほとんどです。しかし、1ヶ月以上もむくみによる腫れが治まらない場合は、他の原因も考えられます。

この場合もすぐにクリニックに相談することをおすすめします。

ヒアルロン酸の入れすぎで患部が腫れることもある

ヒアルロン酸の注入量が多すぎると、一部分だけが盛り上がって腫れたように見えます。あるいは、一箇所だけ極端に多く注射してしまった場合も腫れの原因になります。

通常、クリニックでは皮膚に入るヒアルロン酸の量を均等にするため、皮膚の状態を見つつ複数箇所に少量ずつ注射を打っていくものです。

しかし、ヒアルロン酸注射の治療には高い技術が必要であると同時に、美的センスや経験で培った勘も求められます。

そのため、慣れていない者が治療を行った場合には、製剤を一気に押し込んでしまい患部の腫れにつながることもあります。

適切な方法で注射を受けるには、患者さんの肌の状態や希望するデザインについて事前に詳しい相談や打ち合わせをすることが重要です。

ヒアルロン酸注射に関しては以下の記事でも解説しています。参考にしてください。

ヒアルロン酸注射を長持ちさせる方法や注意すべきことを紹介

ヒアルロン酸でリフトアップが可能?効果やメリット・デメリットなどを詳しく解説

ヒアルロン酸注射は副作用や後遺症のリスクも?適切な施術を受けるためのポイントも合わせて紹介

注射のあと腫れが続く時期

ヒアルロン酸 腫れ

ヒアルロン酸注射によって腫れが起こる原因や時期はどの部分に注射するかでも変化します。

額、眉間、目元、鼻、頬、唇などヒアルロン酸注射が治療に用いられる部位は多岐にわたっており、使用される製剤の特徴もそれぞれ異なっているからです。

そこで、腫れの症状が現れる時期の違いとその原因について解説します。

注射の翌日すぐ腫れがみられた

翌日に出る腫れは、ダウンタイムによく見られる症状であり特別な対処をする必要はありません

ヒアルロン酸に限らず、針を刺す治療を行った場合は皮膚にできた細かな傷を治療するために、ある程度の腫れが見られるものです。

したがって、顔のどの部分に治療を行ってもある程度腫れが出てしまうことは避けられません。

2〜3日中に治まった場合は自然な反応のため、様子をみてください。気になる場合は氷嚢で冷やしたり、コンシーラーでカバーしたりすると目立ちにくくなります。

注射から1週間後にも腫れが引かない

額や唇にヒアルロン酸を注入した場合、注射から1週間経っても腫れが引かないことがあります。

唇の場合は他の部位よりも皮膚が薄いためであり、額には毛細血管が多く走っていてむくみやすいからです

そのため、唇や額を治療する場合は、できるだけ腫れを長引かせないための対処が必要です。

ダウンタイム中は以下のようなセルフケアを行いましょう。

  • 注射の後で唇や額をできるだけ触らない
  • 注射した後患部をすぐに冷やす
  • 飲酒、運動、高温の入浴を避ける

注射したばかりのときに患部に触れると、腫れが悪化するだけでなく注入したヒアルロン酸の形が変わるリスクがあります。

また、血流が良くなりすぎても効果が薄くなったり内出血を起こして腫れたりする可能性が高くなります。

したがって、注射の直後は飲酒や運動のように血の巡りを良くする行動は避け、できるだけ患部を冷やすようにすると症状が改善しやすくなります。

注射から数週間後に腫れた

ヒアルロン酸を注入した後、数週間〜2、3ヶ月後に腫れの症状が起こることを遅発性結節といいます

遅発性結節とは一種のアレルギー反応で、炎症を伴う場合と伴わない場合の2種類があります。

発症する部位は、唇と目元である事例が多いですが、ヒアルロン酸注射によって遅発性結節が起こる原因はまだはっきりとは分かっていません。

もともとヒアルロン酸は体内でも作られており、免疫の攻撃対象になりにくいという性質があります。

しかし、炎症を伴う遅発性結節は、バイオフィルムという細菌の膜がヒアルロン酸の表面にできてしまうことで引き起こされます。

発症までに時間がかかるのは、細菌自体の感染力が低いものの疲労やストレスをきっかけに急に増殖し始めるからという考え方が一般的です。

炎症を起こさない結節の場合も、感染力の低い細菌が影響しています。慢性的応答といって、体内の免疫細胞が急激な反応を起こさないことが原因です。

ヒアルロン酸注射から数年後継続に腫れた

ヒアルロン酸は時間が経つと効果が無くなっていくため、数ヶ月から1年単位でのメンテナンスが必要な場合があります。

しかし、同じ場所に継続して注射を打ち続けると、その部分にヒアルロン酸が残留しやすくなってしまい、徐々に腫れてしまうこともあります。

注射を始めてから数年後に腫れやすい部位は、目元、頬と鼻筋の境目のライン、唇などです

こうした箇所は皮膚が薄く、繰り返される注射によって徐々に皮膚が伸びてしまうリスクがあります。

ただし、ヒアルロン酸注射の効果を維持するためには一定期間を置いて治療を再開することが重要です。

また、肌の状態を見ながら1回に使用する製剤の量を調節することで腫れを抑えることも可能です。

ヒアルロン酸注射をした場所が膨らむ

ヒアルロン酸 腫れ

ヒアルロン酸を注射した場所が部分的にポコっと膨らんでしまったり、全体的にデコボコになってしまうこともあります。こうした症状は、特に額への注射によく見られます。

額の丸みを出す目的で注射をしたり、小じわを改善するために注入を行ったりする場合です。

原因は主に以下の3つです。

  • 治療箇所に対してヒアルロン酸の硬度が合っていない
  • 場所によって注射したヒアルロン酸の量が異なる
  • 部分的に肌へのなじみが遅い

それぞれ詳しく見ていきましょう。

治療箇所に対してヒアルロン酸が硬い

額のシワ治療や丸みを出すために向いているヒアルロン酸製剤は、ある程度硬いものが理想です

しかし、ヒアルロン酸製剤を製造しているメーカーによって様々な特徴があり、単純に適度な硬さ、柔らかさがあるというだけで最適な治療はできません。

ヒアルロン酸の硬度を決める要素は粒子の大きさにあります。製剤の中のヒアルロン酸粒子が大きいほど固くなり形をキープしやすくなります。

粒子の小さなヒアルロン酸は柔らかく、効果の持続力は低いですがその分自然な丸みや質感を出すことに向いています。

シワ改善や丸みを出すための治療には、硬すぎず柔らかすぎないものが使用されることがほとんどです。

硬すぎるヒアルロン酸を注射してしまうことで、部分的な膨らみやデコボコのリスクにつながってしまいます。

場所によって注入量にばらつきがある

入れすぎと同様に、皮膚の状態に合わせた量の調節がうまく行かなかった場合にも腫れや膨らみができてしまいます

注射すべきヒアルロン酸の量は、骨格や肌の状態、患者さんの理想とする仕上がりによって様々です。

すべてのニーズに対応することはかなり難しくなっています。

そのため、極稀に注入量のミスが起こるかもしれないということを念頭に入れておくほうがいいでしょう。

ヒアルロン酸が皮膚に馴染んでいない

注射したヒアルロン酸が皮膚組織に完全に馴染んでいくまでは、注入した部分が盛り上がって他の部分との境目がはっきりしてしまうこともあります

どの程度の期間で肌に馴染んでいくかは、やはり製剤の硬さによって異なります。あるいは、凝集性や弾性といった性質によっても左右されます。

いずれの場合も2〜3週間で自然に緩和されていく場合が多いです。ただ、肌質に合った硬度の製剤が使用されなかった場合には、若干腫れが長引く可能性もあります。

まとめ

ヒアルロン酸注射によって治療箇所が腫れてしまう症状と原因について解説しました。注射した翌日に腫れが起こることはよくあるため、特に心配はいりません。

ただ、アレルギー反応や細菌による感染症の結果強い腫れが起こることもあり、術後のケアや経過観察が重要です。

ヒアルロン酸を用いた美容整形には高い技術や美的センスが必要なため、治療を担当する医師によって仕上がりが異なることは仕方がありません。

今泉スキンクリニックでは、患者さんの希望と体質に合わせて最適な製剤を選び、一人一人にとって理想的なデザインを作ることを目指しています

事前のカウンセリングに時間をかけ、慎重に製剤の種類を選ぶことで腫れのリスクを軽減します。

ヒアルロン酸注射で腫れが起こることに不安を抱えている方は、お気軽にご相談ください。