切開を必要としない施術として人気を集めている糸リフト。
「糸リフトを受けてみたいけどダウンタイムが気になる」、「ダウンタイムがどれくらい生活に影響するか心配」など、施術後の状態について不安に感じる方もいるかもしれません。
糸リフトのダウンタイムはほかの施術に比べると症状は強くありませんが、人によっては気になる程度の症状が出るケースもあります。
そこで今回は、糸リフトにおけるダウンタイムの症状や期間、長引かせないためのコツを紹介します。
糸リフトのダウンタイムとは
糸リフトのダウンタイムとは、施術を受けてから通常の生活に戻るまでの期間を指します。
ここでは、糸リフトのダウンタイムについて詳しく紹介します。
糸リフトとダウンタイムについて
糸リフトとは、医療用の特殊な糸を顔の組織内に挿入してリフトアップ効果を出す治療方法のことです。
糸にはコグとよばれるトゲがあり、皮下組織に引っかかることで組織を持ち上げることができます。皮膚を切らずにリフトアップできるため、切らないフェイスリフトとして人気です。
また、切開を伴わないことからほかの施術に比べるとダウンタイムは短いというメリットがありますが、まったく症状がないとは限りません。
糸リフトに使用する糸や肌の状態、施術によってダウンタイムまでの症状には個人差があります。
糸リフトによるダウンタイムの期間
糸リフトによるダウンタイムの期間は術後から長くて1ヶ月程度です。
ダウンタイムが生じる理由は、施術にとがった針を使用するためです。
糸リフトは装着された針を皮下組織に挿入し、糸はそのまま残しながら針は皮膚から抜き去って完了します。
針を挿入したり抜いたりすることで皮膚が傷ついてしまうわけですが、施術からの期間によってダウンタイム期間中の症状は異なります。
以下にダウンタイムの経過について詳しく紹介します。
治療直後~当日
糸リフトの施術直後は、麻酔の影響によって腫れが出て話しにくい状態となります。
また、麻酔をした箇所が腫れることもありますが、これは糸を挿入する際に注入される麻酔液の水分によるものです。
そのため、麻酔の量が多くなると腫れは強くなり、周辺の筋肉も動かしにくく、表情を作って話すことが難しいと感じるでしょう。
ほかにも、糸を挿入した箇所に雑菌が入らないように保護テープを貼ることになったり、糸を挿入する周辺は毛を巻き込むことを防ぐために毛を剃ってから行われるため、周囲からみてもややわかりやすい状態となります。
治療翌日~1週間
施術をした翌日には麻酔液による腫れも落ち着いて筋肉も元の状態に戻り、大きな問題がなければ普段通りに過ごせます。
一方で、麻酔液による大きな腫れはなくなりますが、治療によって受けたダメージによる腫れや赤みなどの症状が現れてくるのは、施術をして数日後の場合も多いです。
表情と同時に糸が動く際に違和感を覚えることや、皮膚を表面から抑えると挿入した糸によってチクっとした痛みを感じることもあります。
また、適切にケアされていない場合は傷口から雑菌が入ることで炎症を引き起こすこともあるため、医師からの説明とは異なる症状が現れている場合は、早めにクリニックで診てもらいましょう。
1週間以降
施術をして1週間程度が経過する頃は、術後の腫れやむくみなどの症状も落ち着いて効果を実感しやすくなる時期です。
糸リフトによる違和感や痛みを感じていた方も、このタイミング頃から気にならなくなります。
注射箇所にカサブタができている場合は自然とはがれはじめ、施術してから2週間が経過するころには傷跡も気にならない場合がほとんどです。
また、施術してから1ヶ月程度経過すると糸の周辺にコラーゲンが生成されることで、リフトアップ効果を改めて実感できるようになります。
糸リフトの主なダウンタイム期間中の症状
糸リフトのダウンタイム期間中の症状は主に肌に現れます。ここでは、それぞれの症状を解説します。
痛み
糸リフトを挿入した部分に痛みを感じるケースがあります。
何もしていないときは痛みがなくても口を開けたり、糸を入れた部分に触れると痛みを感じることもあります。
クリニックによっては施術後に痛み止めを処方しますが、薬に頼るほどの痛みが生じることは多くありません。
このようなダウンタイム期間中に生じる痛みは1週間程度でおさまる場合がほとんどです。
腫れ・むくみ
糸リフトを挿入したあとに、皮膚に腫れやむくみなどの症状が現れる場合があります。
腫れやむくみといっても顔が変わるようなことは少なく、周囲から気付かれない程度のケースも多いです。しかし、個人差はあるため、腫れやむくみが気になる場合は早めにクリニックで診てもらいましょう。
腫れやむくみは1週間程度で自然に落ち着く場合が多いです。
傷跡
糸リフトのダウンタイム期間中の症状として、小さな点状の傷跡やかさぶたが生じることがあります。
これらは糸リフトの施術で皮膚から針を挿入する際についた傷跡であるため、大きな傷が残るようなケースはほとんどありません。
また、目立たない場所から挿入することが多いため、傷跡ができても周囲に気付かれる可能性は低いといえるでしょう。
傷跡について不安や気になる場合は、カウンセリング時に医師に相談しておくことをおすすめします。
内出血
糸リフトのダウンタイム期間中に起こる症状の一つに内出血があります。
内出血は皮膚の内側の血管や毛細血管が出血することで発生するため、施術の途中で糸が通るこめかみ・目元・口元などで起こりやすいことが特徴です。
皮膚が薄い部分に出ると目立つケースもありますが、通常は1週間程度で落ち着いてきます。
内出血の程度がひどくない場合は、メイクでカバーすることも可能です。
肌の凹凸感
糸リフトの施術後は、顔に挿入した糸でたるみを引き上げるため、肌に凹凸が生じるケースがあります。
通常は少しずつ肌になじみ、1週間で通常の状態に戻る場合がほとんどです。
ほかにも、アレルギーによって炎症が起こって肌に凹凸ができるケースもあるため注意しましょう。
凹凸が戻らない場合はクリニックに相談して対応を検討する必要があります。
化膿して腫れる
糸に雑菌がついていたり、髪の毛を巻き込んだままの施術によって化膿して腫れるケースがあります。
化膿するとダウンタイムも長引くことになり、場合によっては施術した箇所が目立ちます。
このようなリスクを減らすためにはカウンセリングや施術にしっかりと時間を取り、実績があるクリニック選びが大切です。
糸リフトのダウンタイムを長引かせないためのポイント
糸リフトのダウンタイムを長引かせないためには対策と過ごし方が重要です。ここでは、糸リフトのダウンタイムを長引かせないための方法を紹介します。
施術した場所に触れない
糸を入れた部分は肌がデリケートになっているため触らないように注意しましょう。
つい触ってしまうと、腫れや痛みを引き起こしてダウンタイムが長引いてしまう可能性があります。
メイクや洗顔などで顔を触ることによって、糸の位置が動いたり内出血が長引くこともあるため注意が必要です。
糸やトゲが皮下組織に定着するまでの目安は1ヶ月となるため、この期間中は触らないように意識することが大切です。
定期的に顔のマッサージを受けている場合も、ダウンタイムに注意しながらスケジュールを調整しましょう。
腫れがある場所は冷やす
糸リフトのダウンタイム中に腫れがある場合は患部を冷やすことも効果的です。
そもそも皮膚が腫れる理由は傷を修復しようと肌が活性化して血流が良くなったり、炎症を起こしているためであり、冷やすことで症状を抑える効果が期待できます。
冷やす場合は、自宅にある保冷剤を清潔なガーゼ、ラップで包んで使用しましょう。
また、冷やしすぎは傷の治りを遅くする可能性もあるため注意が必要です。
口を大きく開ける行為は避ける
糸リフトのダウンタイムを長引かせないためには、日常生活において口を大きく開けないようにすることも重要です。
無理に口を開けてしまうと皮膚の中で引っかかっているコグが抜けてしまい、持ち上げられているたるみが元通りになる可能性があります。
そうなると糸リフトの施術効果がなくなるため注意が必要です。
特に食事の際には口を大きく開けない、口を大きく開けて笑うことを控えたり、歯科治療についてもスケジュールに気をつけましょう。
1~2週間が経過しても口に突っぱり感がある場合は強く引き上げられすぎている可能性もあるため、クリニックに相談して診てもらう必要があります。
アルコール類は控える
糸リフトをしたあとはアルコール類の摂取を控えましょう。
アルコールには血行を促進して体温を高める作用があるため、内出血や腫れ、赤みなどの症状が現れるケースがあります。
アルコールの再開時期はクリニックによって期間が異なる場合もありますが、施術をしてからダウンタイム期間中の症状が落ち着くまでは控えることが望ましいです。
また、1週間が経過してもダウンタイムの症状が残っている場合は医師に相談しましょう。
激しい運動を控える
糸リフトをしたあとは激しい運動を控えて安静に過ごしましょう。
飲酒と同じように運動によって血行が促されると、痛みが出たり炎症が発生しやすくなります。
日常生活の中で体を動かす程度であれば問題ないですが、ちょっとでも痛みや腫れが残っているなら運動は避けた方がよいでしょう。
まとめ
この記事では、糸リフトのダウンタイムの症状や期間、長引かせないためのコツを解説しました。
糸リフトはダウンタイムが少ない施術で、症状が出ても生活に影響がない場合がほとんどです。施術をしてから翌日には通常の生活に戻り、1週間もすれば腫れや痛みもなくなり、糸リフトの効果が実感できるようになります。
しかし、施術方法や肌質、体調によっては症状が長引くケースもあるため、気になる場合は早めにクリニックに相談しましょう。
また、トラブルが発生したときに対応してもらえるように、糸リフトを検討する場合は信頼できるクリニック選びも大切です。