美容コラム
AGA治療の費用相場はどのくらい?治療法の種類や治療期間・治療前に知っておくべきことも詳しく解説します
加齢に伴いほとんどの男性が悩む問題が「薄毛」です。
中でも薄毛の原因として多い「AGA(男性型脱毛症)」は、50代過ぎになると約40%もの方が実感するようになります。
しかし、AGAは完治しません。そのため、長期間治療に通わなければいけなくなります。
そうなると、気になるのは治療にかかる費用です。
そこで今回は、AGA治療にかかる費用相場や治療法の種類について紹介します。ぜひクリニック選びの参考にしてみてくださいね。
薄毛に悩む人に注目されているAGA治療
薄毛は、男性にとって永遠の課題です。しかし、薄毛の原因には様々なものがあります。
たとえば、ストレスや自己免疫が原因となる「円形脱毛症」は、年齢に関わらず発症する傾向にあります。
また、皮脂分泌の異常によって起きてしまう「粃糠性脱毛症」や無意識に毛を抜いてしまう「抜毛症」なども薄毛の原因です。
中でも加齢にともない発症しやすくなる「AGA(男性型脱毛症)」は、男性ホルモンが主な原因となる脱毛症です。
AGAの発症率は加齢に伴い上がっていき、50代以降になると約40%もの方がAGAに悩んでいます。
ただし、AGAは症状がゆっくり進行していくため、実際の発症時期は異なる可能性もあります。
50代になる頃にはAGAであるとわかりやすくなるほど症状が進行している場合が多い、ということでもあるのです。
AGAは基本的に完治することはできません。しかし、薬や生活習慣の改善によって進行を抑えることは可能です。
そのため、AGA治療はどちらかというと対症療法に近いものとなります。
AGA治療の治療の種類
では、AGA治療はどんな方法で行われるのでしょうか?
AGA治療には大きく分けると薬の服用・植毛・注射の3種類の治療があります。それぞれ詳しく解説します。
外用薬
まずは外用薬です。よく用いられているのは「ミノキシジル」を使用した育毛治療となります。
ミノキシジルは頭皮に直接塗布することで、毛を生やす「毛母細胞」を刺激し、細胞分裂を活性化させる働きがあります。
これにより毛を生やす細胞が増え、育毛効果が期待される治療法です。
よく用いられ、ほとんどの方に効果のある治療とされていますが、副作用の懸念があります。
頭皮に直接塗布するため、患者さんによっては痒みや発疹、皮膚炎を起こす可能性があるのです。これはミノキシジル以外の外用型AGA治療薬全体として見られる副作用です。
ミノキシジル特有の副作用に頭痛・めまい・動悸などの症状があります。これはミノキシジルに血管拡張作用があるために起きる症状です。
副作用が懸念されることから、もし皮膚に異常が出た場合はすぐに使用をやめます。
ただし、市販のミノキシジル含有薬は濃度5%未満のため、副作用のリスクはそれほど高くありません。
濃度が高いほど副作用のリスクも高まるため、濃度の高いミノキシジルはクリニックでしか手に入らなくなっています。
内服薬
外用薬と併用されることが多いのがAGA内服薬です。こちらは育毛効果を促すものよりも、AGAの原因となる物質を阻害する効果を発揮する薬が一般的です。
AGAの原因は、男性ホルモンのひとつである「テストステロン」が5α-リダクターゼと結合されることによって生まれる「ジヒドロテストステロン(DHT)」という物質です。
この物質がヘアサイクルを発毛期から毛が抜けたり薄くなる退行期に転換させてしまうことで、脱毛症が進行します。
AGA治療に使用される内服薬の多くは、5α-リダクターゼの働きを抑制することでDHTを発生させづらくするのが目的です。
これを育毛効果のある外用薬と併用して服用することで、AGAの進行を抑えつつ発毛を促すという治療になります。
ただし、内服薬にもいくつか副作用があります。代表的なAGA内服薬「プロペシア」は、男性機能の低下という副作用があるのです。
これはプロペシアが男性ホルモンに影響していることが原因によって引き起こされる副作用ですが、服用をやめると徐々に改善します。
こちらも処方箋が必要な薬のため、経過を見て医師と相談しながら処方されることが多いです。
植毛
植毛は、文字通り髪の毛(もしくは髪の毛の代替品)を頭皮に直接植え付ける治療法です。外科的な手術になるため、クリニックで施術を行います。
植毛には2通りの手術があり、それぞれ「自毛植毛」「人工毛植毛」と呼ばれています。
自毛植毛は後頭部から採取した毛組織(ドナー)を脱毛の激しい部分に移植する施術です。自分の毛細胞を使用するため拒絶反応が起こりにくいのが特徴です。
また、後頭部の組織を移植するためAGAが進行しづらく、症状の改善に効果的とされています。
人工毛植毛は人工毛を症状の激しい脱毛部に植え付ける施術です。本数や長さを自由に調節できるため、ヘアスタイルを決めやすい施術でもあります。
ただし、人工毛を使用するため免疫システムが拒絶反応を起こすリスクがあります。こちらは自毛植毛にはないデメリットです。
そして、どちらの施術にも共通のデメリットもあります。まず植毛した部分以外のAGA進行は止められず、定着がしっかりしないと抜け落ちてしまうのです。
また、自毛植毛は自由診療にあたるため、AGA治療のための施術費用は自己負担となります。施術範囲が広ければ広いほど本数が増えるため、費用が高額になりやすい治療法です。
注入薬
AGAの治療に使われるもうひとつの治療法が「注入薬」です。
こちらは頭皮に直接注射で薬剤を注入する施術となります。「メソセラピー」や「HARG療法」とも呼ばれています。
メソセラピーとは注射で頭皮にAGA治療薬を直接注入する施術です。一方、HARG療法とはHARGカクテルと呼ばれる特殊な治療薬を頭皮に注入する施術です。
メソセラピーに対して、HARG療法は日本医療毛髪再生研究会の認可を受けたクリニックでしか施術が行えません。
どちらも注射による刺激による頭皮の血行促進効果が見込めるほか、外用薬と違って髪に薬剤が付着するなどのロスがないのが特徴です。
ただし、注射を複数箇所に行うため施術直後は赤みが出たり、痒みや痛みが出る可能性があります。
一回の施術で広範囲に対応できないため、複数回行う必要もあります。施術にあたるため、投薬と比較して費用が高くなってしまうのも特徴です。
AGA治療にかかる期間は?
AGAは症状の進行度によって治療期間が異なりますが、原則1年は治療を続けたほうがよいとされています。
髪の毛は、毛が生える発毛期から毛が抜ける退行期までを2年以上かけてひとつの成長サイクルとしています。しかし、AGAの患者さんのサイクルは1年ほどです。
そのため、AGAの患者さんは髪の毛が成長し切る前に抜けてしまいます。
だからこそ育毛治療を始めて髪が生え始めてもすぐにはやめず、1年以上は治療を続ける必要があるのです。
投薬治療の場合、発毛・育毛効果がみられると判断されるまでには6ヶ月ほどかかる場合があります。
もし6ヶ月以上経っても効果が見られない場合は治療方針を変えることもあります。
AGA治療にかかる費用相場
AGA治療の費用は基本的に保険適用がされません。治療方法によっても大きく変動します。ここでは、初診料や検査料を抜いて費用相場をご紹介します。
まずは投薬治療の場合、プロペシアなど内服薬の場合は1ヶ月あたり8,000円~10,000円ほどが相場です。
ミノキシジルをはじめとした外用薬の場合は1ヶ月10,000円ほど費用がかかります。
注入治療については、メソセラピーかHARG治療かで費用が変わります。1回20,000円~60,000円ほどが相場です。
ちなみにHARG治療は注入治療であり、頭皮に直接薬剤を注入するため皮膚の炎症やかゆみ・発疹・腫れや内出血などの副作用が報告されておりますのでご注意ください。
植毛は施術する範囲によりますが、1回約30万円から施術可能です。
今泉スキンクリニックでは、研究会からの認可を受けていないとできないHARG治療が可能です。トライアルを1回55,000円から承っております。
AGA治療をする前に知っておくべきこと
AGA治療を始める前に、前もって知っておくべき知識があります。ここでは、知っておくべき前知識を4種類に分けて紹介します。
効果は年齢・進行度で異なる
まずAGAの治療は患者さんの年齢やAGA進行度によって効果が異なります。同じ薬を使用しても、20代の方と50代の方では効果や副作用の出やすさが違ってくるのです。
そのため、患者さん個人に合わせた治療法が必要になります。だからこそ、クリニックでの診察やカウンセリングが必要になるのです。
長期間治療を継続する必要がある
AGAは残念ながら完治が難しく、ほとんどが症状を遅らせる治療です。そのため、一度治療を始めたら長期間の治療となります。
長期間の治療には根気が必要です。ホームケアを継続すること・通院を継続することが大事なので、諦めずに根気よく治療を続けてください。
クリニックによって費用に差がある
AGA治療には様々な種類がありますが、クリニックによっても費用に差があります。
これはクリニックによって使用する薬が違うこと、可能な治療法が違うことが挙げられます。
AGA治療は長く通う必要があるため、通いやすい金額設定で信頼できるクリニックを選ぶ必要があるのです。
保険適用外である
AGA治療は保険適用外です。その上長期間治療を続ける必要があるため、費用が高くなりやすいです。
ただし、治療中の副作用によって起こってしまった皮膚の炎症などは保険適用されます。そのため、AGAに関連する治療がすべて保険適用外になるわけではありません。
AGA治療のクリニックを選ぶポイント
では、AGA治療のために通うクリニックを選ぶコツはあるのでしょうか?
AGA治療のクリニックを選ぶ際に重視すべきポイントは「費用面」「治療実績」の2点です。
費用面など通いやすい
AGAの治療は長期間継続することになります。そのため、治療を継続すればするほど概算での費用が高くなっていきます。
だからこそ治療の費用が「自分が継続して通える費用」であることが重要です。
ただし、安いからという理由だけでそのクリニックを選ぶのは危険です。安い理由を見極め、信頼できるクリニックを選びましょう。
治療法・治療実績が豊富である
クリニック選びのポイントは費用の他にもうひとつ「治療法と治療実績が豊富であること」が重要です。
例えば、HARG治療は日本医療毛髪再生研究会の認可を受けたクリニックでしか施術ができません。
ということは、HARG治療が行えるクリニックは育毛治療に関する研究を積極的にしているといえます。
様々な治療法を取り揃えており、治療実績が豊富なクリニックであれば、それだけ様々な患者さんに対応できるということです。
薄毛治療の費用に悩んでいるなら
もしAGAに悩んでおり、費用がかさむからと治療を思いとどまっているのであれば、ぜひ当クリニックにご相談ください。
当クリニックでは、患者さんごとのご予算やAGAの進行状況に合わせて治療方法を提案させていただいております。AGAの症状や進行度は患者さんによって違うからです。
まず力を入れているのは診察です。特殊ハンドスコープによる撮影や毛髪診断を導入し、米国TrichoLABと提携した診断で患者さんそれぞれの毛髪の状態を確認します。
治療方法は外用薬・内服薬・HARG治療の3種類です。こちらも診断結果に準じて患者さんに合わせた治療法を提案します。
「AGAかな?」と思ったら、ぜひ今泉スキンクリニックでのカウンセリングをご予約ください。
AGA治療の相談は今泉スキンクリニックへ
AGAの治療は長くなるだけに、自分に合ったクリニック選びが必要です。そして、自分に合った治療法を提案してくれるクリニックであることが重要です。
今泉スキンクリニックでは、診察時に頭皮の状態を細かく診断し、治療方針の組み立てに役立てます。これにより、患者さんの状態に合わせた治療が可能です。
カウンセリングはネットから気軽にご予約可能です。AGAにお悩みなら、今泉スキンクリニックにご相談ください。
【記事監修】今泉 明子
今泉スキンクリニック 院長 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
聖マリアンナ医科大学を卒業後、皮膚科医として経験を重ねるほか、米・ニューヨークの大学で研究に従事。帰国後、都内の皮膚科クリニック院長を経て、今泉スキンクリニック(六本木)を開院。
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