眼瞼下垂症とは
眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)とは、主に上まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)や膜(挙筋腱膜)の力が弱くなり、黒目の上部分にまぶたが被さっている状態のことです。
目つきが変わったり、目を開けにくくなったりするだけではなく、肩こりや偏頭痛などの自律神経症状を引き起こす可能性もあります。
眼瞼下垂症は、外科的処置によって改善できる症状です。
今泉スキンクリニックでは、「その方が最も美しく見えるベストな仕上がりを叶えること」をポリシーとして、患者様一人ひとりのお悩みやニーズに合わせた治療をご提案しております。
眼瞼下垂症で重く垂れ下がったまぶたを、黒目がはっきりと見える美しい状態に戻し、見た目の若返りを図るお手伝いができますので、お気軽にご相談ください。
眼瞼下垂症のセルフチェック
以下のセルフチェックリストで3項目以上に当てはまる方は、眼瞼下垂症であることが疑われます。
- アトピー等、瞼をこする癖がある
- 眠たそうな目だと言われることが多い
- 最近、視野が狭くなったように感じる
- 慢性的な頭痛を持っている
- 肩こりが酷くなってきた
- 何となく上まぶたが重い気がする
- 二重の幅が広くなってきた
- おでこのシワが目立ってきた
- ハードコンタクト・ソフトコンタクトを使っている(いた)
- 目を開けるときに引っかかるような感覚がある
複数の項目に当てはまる場合には、今泉スキンクリニックまでお早めにご相談ください。
眼瞼下垂症の見た目の特徴
眼瞼下垂症は、軽度・中等度・重度で見た目にも変化が表れます。
- 軽度:目の開き具合が変わらない、おでこ等を使って代償的に瞼を開いている
- 中等度:さらに目の開き具合が小さくなり、視野が狭くなってくる。眉間のシワが深くなることがある
- 重度:目がほとんど開かない状態で、視界がかなり狭くなり。眉毛を常に上げている状態になり、眉間のシワがさらに深くなる
眼瞼下垂症の原因
眼瞼下垂症の原因は、先天性・後天性・その他の様々な原因に分けられます。
- 生まれつき眼瞼挙筋の力が弱く、動きが悪い(先天性眼瞼下垂)
- 加齢に伴う筋肉や皮膚のたるみ、眼瞼挙筋の機能低下
- 最近、視野が狭くなったように感じる
- コンタクトレンズ等の長期使用で挙筋腱膜が弱くなった
上記以外にも、薬剤の副作用や手術などが原因で眼瞼下垂症が発症します。
- 緑内障点眼薬の長期使用
- 動眼神経麻痺
- ミオパチー
- グレーブス病
- ベル麻痺
- 重症筋無力症
- 外眼筋の編成
- ホルネル症候群
- 美容目的の二重埋没法後
- 白内障術後
- 外傷等
上記の中でも、筋肉や神経の障害から眼瞼下垂症につながるケースが多いです。
その症状、眼瞼下垂ではないかも?
眼瞼下垂症は、上まぶたを開けるときに必要な筋肉である、眼瞼挙筋や拳筋腱膜の機能低下・機能不全が原因で生じる症状です。
ただし、実際には眼瞼下垂ではなく、上まぶたのくぼみやたるみが原因だったケースもあります。くぼみは下垂のオペで改善することもあります。
くぼみが大きい部分やたるみの改善には、ヒアルロン酸注射も効果的です。
当院では、患者様の肌質や表情のクセを見極め、自然な見た目に仕上げるヒアルロン酸注射をご提供しております。
加齢に伴うお顔の皮膚の垂れ下がりが気になる方は、ヒアルロン酸注射のご利用をぜひご検討ください。
ヒアルロン酸注射のご案内はこちら当院での眼瞼下垂症の治療方法
眼瞼下垂症の治療では「挙筋腱膜固定術(挙筋腱膜前転法)」という手術を行います。
- 治療法
挙筋腱膜固定術(挙筋腱膜前転法)
- 施術時間
約1時間30分
- ダウンタイム
1ヵ月〜3ヶ月程度(個人差があります)
- リスク
視力の変化、まぶたの痙攣、出血、ドライアイ等
- 術前の準備
・抗血小板薬等の血液をサラサラにする薬の服用
・動脈硬化などを予防する薬の服用(高脂血症・スタチン系の薬等)- 術後のケア
・冷やして濡れたコットンを当てて患部を冷却してください。
・経過によっては、眼帯の着用や患部の冷却が必要です。- 注意点
1週間程度は、飲酒・運動・サウナを控えてください。
挙筋腱膜固定術(挙筋腱膜前転法)
緩んだり外れたりしている眼瞼挙筋腱膜を瞼板に固定する方法です。
眼瞼下垂症に対してよく用いられる方法であり、施術時間が短く、リスクも比較的低いです。
施術の流れ
当院では、以下の流れで眼瞼下垂症の施術を行います。
- 視力、筋肉、神経などの状態の検査
- 手術の適応判断
- 血液検査
- 手術の説明
- 抗血小板薬やワーファリンの使用、動脈硬化などを予防する薬(高脂血症・スタチン系の薬等)の服用の確認と中止可能かの判断
- 局所麻酔、または全身麻酔の使用
- まぶたの切開と拳筋腱膜の修正
- 切開部分の縫合、二重の作成
- 冷やして湿らせたコットンでの患部の冷却
- 一定期間の経過観察
リスク
眼瞼下垂症の手術前には患者様と十分な相談を行い、リスクを最小限に抑えた手術計画を立てます。
眼瞼下垂症の治療に存在するリスク
- 出血や感染症
- ドライアイ
- 視力の変化
- まぶたの痙攣
- 左右差
上記のような症状がみられた場合、適切な処置を行い、症状の回復を促します。
手術後のアフターケアにおいても、問題の早期発見に努めながら経過観察と適切な処置を行います。
ダウンタイム
眼瞼下垂症の手術後のダウンタイムは、1ヵ月〜3ヶ月程度が一般的です。
- 強い腫れ:〜2週間
- 中等度の腫れ:〜1ヶ月
- 完全にすっきりする:3ヶ月程度
多くのケースでは、3ヵ月程度経過するとまぶたの腫れや痛みがほとんどなくなり、自然な見た目に戻ります。
ただし、ダウンタイムには個人差がありますので、1ヵ月程度で改善する場合もあります。
眼瞼下垂症手術の費用
眼瞼下垂症の治療で行う挙筋腱膜固定術(挙筋腱膜前転法)には、健康保険が3割適応されます。
それぞれの手術の費用相場は以下のとおりです。
挙筋腱膜固定術(挙筋腱膜前転法) |
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40,000円~50,000円程度 (保険3割適応) |
よくある質問
眼瞼下垂症の手術は合併症が比較的少なく、一般的には安全な治療と言われています。
ただし、治療にはリスクが伴いますので、医師との相談を経て十分に理解しておくことが重要です。
局所麻酔を用いて手術をする際に、患者様によっては重い痛みを感じることがあります。
痛みが辛い方には、麻酔薬の追加や鎮痛剤の投与で対応することもあります。
当院では、上まぶたの皮膚に沿って切開を行い、眼瞼挙筋腱膜を修復して上まぶたを引き上げる挙筋腱膜固定術(挙筋腱膜前転法)を採用しています。
埋没法による眼瞼下垂症手術は行なっておりません。
当院では、局所麻酔を用いた眼瞼下垂症手術を行なっておりますので、日帰りで治療を受けていただけます。
手術後、抜糸を行うまでの一定期間は腫れや傷口がある程度目立ちます。
日常生活に支障はありませんが、気になる方はサングラスや縁の大きなメガネの着用で隠すことが可能です。