美容コラム
ほうれい線にはボトックスとヒアルロン酸どちらが効果的?ボトックスのリスクや効果が期待できるケース・おすすめの施術もご紹介します
長引くコロナ禍ですっかり定着したマスク生活。しかし、マスクを外したときにほうれい線が気になることはありませんか?
ほうれい線は加齢のサインともいわれていますが、ここ数年のマスク生活における表情筋の衰えも原因の一つとなっています。
会話が減って筋肉が脂肪に変わったり、呼吸が浅くなることで骨格が歪んだりと原因はさまざま。
ほうれい線があるだけで急激に老けて見えてしまうため、早めに対処したいですよね。
今回はほうれい線治療として効果があるボトックスとヒアルロン酸の違いや、そのほかの施術についてお伝えします。
ほうれい線を気にする男性は多い
かつて美容に興味があるのは女性というイメージでしたが、美容意識の高まりによって、近年はスキンケアに気を遣う男性が増加。
肌を綺麗に見せるメンズコスメや、メンズ向けのエステを利用している人も増えています。
しかし、スキンケアやエステなどの日々のケアを怠っていたり、スポーツやレジャー・外回りの仕事などで日焼けする場面が多かったり、男性はシワができるリスクが高いのが現状です。
「実年齢より若く見せたい」「清潔感をアップしたい」といった男性にとって、ほうれい線への対策は必要不可欠です。
しっかり対策をして、いつまでも若々しく、周りからの印象も向上しましょう。
ほうれい線にはボトックスとヒアルロン酸どちらが効果的?
シワ治療において、人気の施術は注射タイプの「ヒアルロン酸」と「ボトックス」です。
どちらも気軽に受けられる・リーズナブル・ダウンタイムが短いということが人気の理由です。
固定ジワにはヒアルロン酸
ヒアルロン酸は「無表情でもほうれい線が出てきてしまう」という、固定ジワが気になる人におすすめです。
固定ジワは、加齢による肌の水分保持能力の低下や、コラーゲン生成能力が低下することによる肌のハリ不足が原因といわれています。
ヒアルロン酸注射による固定シワの治療は仕上がりがとてもナチュラルで、周囲にも気付かれにくいのが特徴です。
また、人によって注射の量や深さ、間隔を変えられるため、自分にあった施術が可能な点もメリットの一つです。
元々人間の体内に存在するヒアルロン酸を注射し、自身の体内にあるヒアルロン酸と融合することで皮膚がふっくらとし、シワが改善されます。
注射後すぐに効果が実感できるのも、ヒアルロン酸注射ならではといえます。
表情ジワにはボトックス
固定ジワに効果的なヒアルロン酸に比べ、表情ジワに効果的なのがボトックスです。
ボトックスは「笑ったり、怒ったりしたときにほうれい線が気になる」という人におすすめの施術方法です。
筋肉を動かすことでシワができてしまう人に向いた治療法で、ほうれい線だけではなく、眉間やおでこ・目尻・口角などのシワ治療にも用いられます。
ボトックスでは、神経と筋肉がつながっている部分にボツリヌス菌を注入することで、表情筋の動きを押さえ、シワを改善します。
施術は約10分から15分程度で、入院の必要はありません。施術後すぐにメイクをすることも可能です。
また、効果は数日後から現れ、2週間ほどで安定します。1回の施術で約3ヶ月から4ヶ月程度持続しますが、効果が永久的に続くわけではありません。
基本的には3ヶ月以上の間隔空け、次の施術を受けるようにしましょう。
しかし、施術を辞めても元の状態に戻るだけで悪化はしないため、自分に合わなければいつでも辞められる点もメリットの一つです。
なお、当院では、ボトックスビスタとNABOTAの2種類のボトックスを使用。ボトックスビスタは厚生労働省が製造・販売を許可しているボツリヌス菌製剤です。
また、NABOTAは米国FDAや韓国KFDAで許可されています。
日々表情ジワを繰り返し、いつか固定ジワになってしまう前に、まずはボトックス注射を検討してはいかがでしょうか。
ほうれい線は表情ジワではない
これまで2種類のシワによるほうれい線を説明しましたが、実はほうれい線は表情ジワではありません。
解剖学的には、頬の膨らみと口の筋肉との「境界線」のことを指します。
そのため、頬骨の位置が高い人や頬に脂肪がつきやすい人は、特にほうれい線が深く見える傾向にあります。
また、ほうれい線の最大の原因は「たるみ」です。
ほうれい線は、顔を支えている組織が重力に逆らえなくなったり、頬の脂肪が少しずつ痩せたりして、下がってきたときに目立ち始めます。
例えば、普段はほうれい線が気になる方でも、横になるとほうれい線が気にならなくなるという方もいるのではないでしょうか。
表情ジワであれば無表情の際には消えますが、無表情のときも気になるという場合もたるみが原因とされています。
たるみは加齢によって表皮・真皮・皮下脂肪の成長が止まり、脂肪や筋肉が小さくなることで生じます。
一度たるんだ肌は元に戻りづらく、市販の化粧品もほとんど効果が期待できません。
そのため、基礎化粧品からのアプローチだけではなく、肌や筋肉を整えて改善する美容医療も視野に入れてはいかがでしょうか。
興味をもたれた方はぜひ当院でお気軽にご相談ください。
ほうれい線のボトックスのリスク
これまでボトックスのメリットをお伝えしてきましたが、これからはリスクについてもお伝えします。
口元の筋肉がうまく動かなくなる
1つ目は「口元の筋肉がうまく動かなくなる」ことです。
ボトックス注射によって顔の下半分の筋肉が緩むことで、口角が持ち上がらず、笑顔が引きつってしまうことがあります。
そうならないよう、施術前に注射を打つ部位や量についてしっかりとカウンセリングをし、信頼できる医師に施術をお願いしましょう。
顔の下半分がたるむ
2つ目は「顔の下半分がたるむ」ことです。
ボトックスでは頬の筋肉が衰えてしまうため、皮膚が余り、かえって頬の筋肉がたるんでしまう可能性があります。
そのため、元々たるみによる固定ジワが気になる場合には、ボトックスではなくヒアルロン酸注射を打つことをおすすめします。
ほうれい線にボトックスの効果が期待できるケース
続いて、ボトックス注射に向いているケースについてお伝えします。
ほうれい線が左右対称ではない
噛みグセや歯の噛み合わせなどの習慣によって顔に左右差が生じるように、ほうれい線も深さに違いが生じる場合があります。
ボトックス注射は、医師が注射の位置や量を調整し打っていくため、ほうれい線が左右非対称の場合、片方だけ多めに、もう片方は少なめに注射を打つといった施術をすることが可能です。
左右対称に整えることで、バランスの良い顔にぐっと近づくことができます。
笑ったときにほうれい線が目立つ
最初にお伝えしたとおり、ボトックスは筋肉を緩ませるため、表情ジワに効果的です。
特に笑ったときにほうれい線が目立つ方にとっては効果が期待できます。
また、笑ったときに歯茎が見えてしまう「ガミースマイル」の治療にも適しています。
筋肉が緩み、思いっきり笑えなくなることで、深くシワが入りにくくなるためです。
笑いシワが薄くなることによって、これまでより柔和な笑顔ができるようになるでしょう。
ほうれい線のシワにおすすめの施術
今回はボトックスを中心に、ほうれい線改善に向いた治療法をお伝えしました。他の治療法についてもみていきましょう。
ヒアルロン酸
ほうれい線のシワ改善における最も手軽な方法がヒアルロン酸です。
元々体内にあるヒアルロン酸を注射するため、注入直後から肌に馴染む点がメリットです。自然でふっくらとした肌に仕上がります。
平均的な費用は数万円から10万円程度で、比較的リーズナブルな施術です。
効果はヒアルロン酸製剤の種類にもよるものの、約半年から2年程度継続します。
ダウンタイムは基本的にはないのですが、体質的に血が出やすい方や止まりにくい方は内出血が出る場合もあるので注意が必要です。
レーザー
ほうれい線にはレーザー治療も効果的です。ほうれい線にレーザーを照射し、真皮や真皮の奥まで超音波を届け、肌を活性化することで治療します。
加齢によって減少したコラーゲンの生成を促し、ほうれい線だけではなく、顔全体のシワを改善します。
部分的なシワを改善するよりも、顔全体のシワをなくしたい方や、シワをなくしつつ美肌を目指したい方に人気の施術です。
金額は種類によって異なりますが、平均的に1回数万円程度、複数回受けると10万円程度かかります。
約半年から1年効果が持続するものの、ダウンタイム中は肌が多少赤くなる場合があります。
ハイフ(HIFU)
ハイフ(HIFU)は、超音波による熱エネルギーを与えることで、コラーゲンの再生を促す治療法です。
ほうれい線の改善に加え、皮膚の組織が収縮することで、リフトアップや小顔効果も期待できるとあって近年人気です。
また、熱エネルギーを受けた脂肪が体内で機能しなくなり、排出されることによって、顔全体をすっきりと見せることができます。
施術時間は約20分から30分程度と短く、ダウンタイムもほとんどありません。
ただし、副作用として痛みや赤み・腫れが生じる可能性もあるため、きちんとケアすることが大切です。
料金は1万円から数万円程度の場合が多く、効果は約半年から1年程度持続します。
約半年から1年間のスパンで繰り返し治療を受けることで、たるみの改善にもつながります。
「顔にメスを入れたり、注射を打ったりするのは怖い」「内出血が心配」と考えている方にもおすすめの施術です。
フェイスリフト
フェイスリフトの一番の特徴は、効果の長さです。なんと、約5年から10年程度効果が持続します。
注射針ではなく、糸を使い、表情筋とつながっている筋膜「SMAS(スマス)」を引き上げることで、フェイスラインをリフトアップする施術です。
ただし、SMASを引き上げた後に余った皮膚を切除し、縫合することから、手術に約3〜4時間ほどかかってしまいます。
ダウンタイムから抜糸までは約1週間で、手術の翌日からメイクやシャワーも可能です。
また、費用は約50万円から100万円程度と高額ながら、その分効果が持続するため、何度も施術を受けたくない方にもおすすめです。
ほうれい線に悩んでいるなら
今回は、ほうれい線改善には複数の方法があることをご説明しました。
ほうれい線の最大の原因はたるみですが、シワが目立つ原因が表情ジワによるのか固定ジワによるのかによっておすすめの施術が変わってきます。
ボトックス注射やヒアルロン酸注射などのダウンタイムがほとんどない施術もありますので、土日などの短いお休みでの治療も視野に入れることができます。
残念ながら、ほうれい線は日々のスキンケアで劇的に改善することはありません。
ほうれい線が気になると感じたら、できるだけ早めに対処してくださいね。
カウンセリングのご予約は、下記のボタンからお気軽にご利用いただけます。
ほうれい線の悩みは専門医に相談しよう
ほうれい線は深くなればなるほど、治療にかかる時間も長くなってしまいます。
更に深くなってしまう前に、専門医への相談をご検討ください。
今泉スキンクリニックでは、その方のトラブルの原因を伺い、ライフスタイルにあった施術をご提案しております。
まずは一度無料のカウンセリングにて、あなたのお悩みをお聞かせください。
【記事監修】今泉 明子
今泉スキンクリニック 院長 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
聖マリアンナ医科大学を卒業後、皮膚科医として経験を重ねるほか、米・ニューヨークの大学で研究に従事。帰国後、都内の皮膚科クリニック院長を経て、今泉スキンクリニック(六本木)を開院。
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